4-1温室効果ガス抑制について

 昨年十二月、地球温暖化防止京都会議で採択された京都議定書では、二〇一〇年までに一九九〇年比で二酸化炭素等温室効果ガスの六%の排出削減が約束されました。しかし、既に一九九六年度において一九九〇年比で九%以上も伸びており、この京都議定書では、実質、現在の一五%以上の排出削減を強いられていくことになります。これらを受け、現在、国においても地球温暖化対策の推進に関する法律案が国会に提出され、審議されています。しかし、現実の問題として、現在の一五%以上の二酸化炭素を排出削減となると、省エネ等、既存の技術を超えた領域と言えます。
 私も昨年より、何か常識を超えたものでもいい、画期的な方法はないものかといろいろと自分なりに調べてきました。目にとまったのが、昨年十二月に出版された「日本を救う七つの超技術」という本の中にありましたエマルジョン燃焼製造装置でした。通常のエマルジョン燃焼装置ですと一〇%でありますが、何と四〇%の水を重油にまぜ、発熱量を下げずに燃えるというものです。通常のエネルギー理論からは考えられませんが、水が界面活性剤のような乳化剤と水分子への振動装置により、水が水素と酸素に高熱の中で分離し、その水素が分離した酸素のもとで燃焼しているということであります。空気中の酸素を使わない分、NOx、CO2も少なく、また、水が燃える分、通常の重油一〇〇%よりCO2が削減されるということです。
 最初はよくある話と思ったのですが、とりあえずその発明者と会い、特許申請している内容を聞き、さらに昨日、六月七日に初めて設備を納入し稼動している新潟県三条市の、日本ではペンチ等の工具のトップクラスのメーカーですが、工具製作関係の工場へ行ってきました。既に長野県の飯田市の商工観光課がエコタウン事業の一つとして何度も足を運んでいましたが、私もこの目で水四〇%、重油六〇%が重油一〇〇%と同じ発熱量を持って熱を落とすことなく燃えているのを確認してきました。さらにバーナーへの燃焼エアーをとめても、すすや煙が出ず、明らかに水分子の酸素でもって燃焼がなされているしか言いようのない状態を見てきました。こういったものを見ると、既存の科学技術と違った新しい分野が、今の地球環境保全に対して行き詰まった産業技術の中で少しずつ胎動し、生まれてこようとしている気がしてなりません。
 そこでお伺いいたします。
 地球温暖化対策推進法案の中で、地方公共団体の責務として、みずから出す温室効果ガスの抑制と区域事業者の活動促進のための情報提供があると聞いているが、県としてはみずから出す温室効果ガスの抑制についてどのように対処しようとしているのか、まずお伺いしたい。

 県みずからの取り組みについてでございますが、地球温暖化防止のためには、行政、事業者、県民などがそれぞれみずからの活動に伴う温室効果 ガスの排出抑制を図ることが必要でございます。本県では県みずからが事業者、消費者として率先して環境保全に関する行動を進めることによりまして環境負荷の低減を図るため、平成九年四月からちば新時代エコオフィスプランに取り組んでいるところでございます。計画では庁舎等におけるエネルギー利用の抑制など、すべての職員が取り組むべき率先行動について定め、平成十二年度の目標達成に向けて努力しているところでございまして、本計画の推進を通 じまして温室効果ガスの排出抑制に取り組んでまいりたいと考えております。