3-1学校教育について
神戸の小学生連続殺傷事件のような事件に対する今後の対策についてお聞きいたします。
神戸の事件につきましては、家庭裁判所へ送致された少年が精神障害の状態にあったとの報道がなされております。今後審判が再開される予定でありまして、現段階において断定的なことは言えませんが、学校教育だけの問題とは言えないのではないかというふうに受けとめております。
文部大臣は八月四日、心の教育の在り方について中教審に諮問しています。この心の教育といった言葉が、この事件以後、従来に増して教育関係者の中で盛んに使われていますが、豊かな心をはぐくむ教育をどのように進めているか、また、いこうとしているかお伺いしたい。
小・中学校では生命を尊重する心や他人を思いやる心、自然を愛し、美しいものに感動する心などの育成を重視しておりまして、ボランティア活動や動植物の飼育、栽培活動など、さまざまな体験的な活動を取り入れ、道徳、特別 活動など、すべての教育活動を通して豊かな心をはぐくむ教育を推進いたしております。
また、諮問の中にも、親の子供たちへの接し方については、無責任な放任や過保護、過干渉といった傾向が指摘され、親のあり方に触れ、家庭教育の検討が打ち出されています。県として、現在、この家庭教育の支援はどのように進めているのか。家庭、親のあり方についてどのように取り組んでいこうとするのかお聞かせください。
家庭教育はすべての教育の出発点でありまして、いわゆる生きる力の基礎的な資質や能力である基本的な生活習慣や生活能力の習得、豊かな情操の形成、他人に対する思いやり、善悪の判断などを身につける上で極めて重要であると認識をいたしております。
また、県内のある市町村では、親と子の接し方等、親としての教育講座というものを行っているところもあると聞くが、こういった親の親としてのあり方についての講座は県としても積極的に進めていくよう指導すべきと思うがどうか。
親の親としてのあり方についての講座につきましては、七十五の市町村がそれぞれの創意工夫によって実施をいたしております。私どもといたしましても、家庭教育資料「育て千葉っ子」の刊行、千葉県教育放送の利用、社会教育・家庭教育指導員の研修講座の開設などを通 しまして、市町村の取り組みに対し積極的に支援してまいりたいと考えております。
また、先月の九月十五日付の新聞によると、兵庫県警の教師らへの聴取の中で中学の複数の教師は、日ごろの少年の言動等で二月の女児殴打事件の際に犯人は容疑者の少年だろうと思っていたと述べています。このように学校側の対応によっては、その後の殺傷事件を防げた可能性もあり、このあたりに大きな問題が潜んでいると思います。子供の人権を守るとはもちろんかかわらないということではなく、子供を犯罪者に、また子供を被害者にさせないという積極的な周りの姿勢だと思います。
各学校におきましては児童・生徒の心身の健康を保持、増進させるために、学校職員と学校医、PTA代表などが、それぞれの立場で意見を出し合い、問題の解決を図るために学校保健委員会を設置いたしております。
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