4 予算編成の改革について

 次に予算編成システムについてお聞きいたします。
 現在、国・地方自治体において、一会計年度の収支を均衡させる財政単年度主義がとられています。そのため、年度末には予算は使わなければ損をするという考えや、また余らすと詳細な理由書が必要になり厄介であるとか、さらに余ると次年度の予算がとれなくなるという考えが多くの自治体においてひとつの常識となっていると思われます。
 それゆえ年度末になると道路工事が増えたり、出張や物品購入が集中するという傾向になっています。
 三重県などは、使い切り予算の見直しに取り組み、節約したら、その節約予算の二分の一は翌年度、査定無しで各部局の新規事業に充てることを認めるという工夫を行っています。
 その結果、各部局が主体的に新規事業に取り組み、数十件の新規事業がこの節約分で認められたといわれています。
 このように、「節約すればやりたい仕事に予算が向けられる」という節約への動機付け・刺激が与えられ、税金を効率的に無駄 なく使おうとする試みは、財政危機のとき極めて必要なことであると思います。
 また、宮城県は、数年前より予算編成において、特定のテーマに関する事業予算を関係各課で調整する部局横断型予算システムを試行しています。
 これは幹事課を中心に関係各課でテーマとされた事業の調整を行うことで、編成権の一部を担当各課に委譲するものであり、テーマにそった効率的で体系的な事業展開をするためであります。
 これにより、各部局間の類似事業について連携をはかる契機となったり、全体として無駄 をなくしたり、いろいろな成果もでていると聞いています。
 千葉県においても、平成十三年度のIT化などの予算編成は、各部に関係していますが、こうしたものは部局横断型予算システムで統一的に行うことができるテーマであると思います。
 そこでお聞きいたします。
 千葉県においても、単年度予算の弊害、国の省庁縦割り予算の弊害を乗り越える新しい予算編成システムを試みる意味で、節約への動機付けを与える予算編成、またテーマごとに部局横断システムを試み、各部局において積極的に参加出来る予算編成を採用すべきと思うがどうか。

 平成11年12月に策定した「財政健全化プログラム」に基づき全庁を挙げて経費の節減に努めているところである。さらに予算要求にあたっては重点配分に努めると共に関係部局による横断的な組織を設置するなど適切に対処している。

 

 

 

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