6-3少年の凶悪事件の倍増現象に関して

 

 次に、少年の凶悪事件の倍増現象についてお聞き致します。
今年度の上半期の県における少年の凶悪犯は八十人と昨年同期の三十九人より倍増しています。
 恐喝やひったくりにとどまっていた少年が、金属バットなどの凶器を手にして他人を襲うようになったと報道されています。
 またひったくりで検挙した四分の三が少年であったり、そのひったくりにおいても凶悪犯に発展しかねないものが増えていると聞いています。
 さらに強盗で検挙した少年の人数が前年に比べ五割以上増加し、凶悪・粗暴化が進んでいると、県警の見解を入れ報道されています。
 これは深刻に受けとめねばなりません。
 県警では、こうした事件に対して少年事件特別捜査隊を投入して迅速な捜査を行うとともに、「千葉県警察少年センター」のカウンセラーにより非行問題で悩む少年や家族にカウウンセリングしていると聞くが、近年における少年の凶悪事件の急増現象はどの様な原因によるものか、またその対策について問題点は何か?

 凶悪事件増加の原因は「金が欲しい」「頭に来た」等の短絡的・直情的犯行に見られる少年の忍耐力の欠如や規範意識の希薄化や、保護者の監護能力の欠如などを挙げることが出来る。警察としては、こうした凶悪事件の増加に対して、少年事件に対する厳正な調査、薬物乱用防止教室やタッチヤング活動による少年の規範意識の醸成、少年の非行防止のための関係機関・団体との連携強化、有害環境の浄化等を推進しているところである。

 

 また東京都の「青少年に関する世論調査」においては、六割以上の青少年が自分の感情をコントロールできずに、すぐにキレてしまう、という結果 がで、その原因として親子の結びつきが弱くなり、家庭でのしつけや教育力の低下を感じている人は八割に上っているとのことであります。
 また家庭でのしつけには「人に対する思いやりの心」を身につけさせることが重要と答えた人が七割近くあり、学校に力をいれて欲しいものとして道徳教育が最も多かったとのことであります。
 この凶悪事件の急激な増加に関しても、私は家庭での教育が、今一番望まれていることだと思います。
 とくに成長過程のある時期にタイミングを失うことなく、きちんとした愛情あるしつけと鍛練が望まれ、それを逸すると周囲との共感性が持ちえず、不安定な状況におちいるのではないかと思います。
 そこでお伺いいたします。
 家庭教育の推進にたいして、福祉、学校教育、保健、医療、警察、等総合的な行政の立場から調査・研究し取り組んでいくべきであると思いますが、家庭教育の重大性が、大きく叫ばれているとき、それへの予算の配慮はどのようにされているか、親が家庭でのしつけができるようになるための教育にどのように取り組んでいるのか、お答え願います。

 具体的な取り組みとして、子育ての悩みについての電話相談や、子育てに関するシンポジウム、「すこやか家庭教育事業」、「家庭教育資料刊行事業」、「乳幼児期の子育て」の放送などの支援事業を行うこと御つぃている。