7-1ディーゼルエンジン排ガスの影響について

 次に環境問題について、最初はディーゼルエンジン排ガス対策についてお聞き致します。
 昨年の十一月七都県市首脳会議が木更津市で開かれ、その席で東京都知事は「ディーゼル車の排出する黒煙による微粒子が原因の肺がん死亡者数の割合が千葉県が最も高く、千葉県が最大の被害者だ。人間の命にかかわる問題だ。」と訴えたと新聞に報道されていました。
 昨年の八月環境庁のリスク検討委員会もディーゼル排気粒子に発癌性がある結論をまとめました。
 ディーゼル排気粒子はベンツビレンなど発癌性物質も含まれ、環境ホルモン効果 もあるとされています。
 千葉県の大気環境常時測定結果によると、ディーゼル排気粒子を含む浮遊粒子物質の環境基準達成状況は、濃度においては年々わずかな減少は見られるものの、基準の達成率は平成九年度においては三十五.六パーセント、平成十年度は二十四.四パーセント、平成十一年度は二十三.七パーセントと悪化している状況であります。
 県では昨年の十一月「県ディーゼル自動車排ガス対策懇談会」を設置し、対策を審議していると聞くが、県としてはこのディーゼル排気粒子の対策について、どのように取り組もうとしているのか?

 県では「千葉県ディーゼル自動車排出ガス対策懇談会」において本県の地域特性を踏まえた対策を検討頂いているところであり、年度内を目途に提言をまとめることにしている。

 

 

 またこの懇談会で車両対策が重要と審議されていると報道されているが、すでに東京都の「ディーゼル規制」の条例では、排ガス浄化装置をつけない限り都内を走ることが出来なくなり、さらに燃料においても黒煙をひどく出す不正軽油は使用販売禁止とされています。
 私は、この燃料にもう少し注目していいのではないかと思います。平成十年の五月県議会でCO2のでないエマルジョン燃料について質問し、後日県の環境部の方にも見にいってもらいましたが、いまそのエマルジョン燃料がNOx、黒煙のでない燃料としてすでに発電機用に開発され市場に出ています。
 さらに自動車のデーイゼルエンジンにも応用されようとしています。フィルターによる排気粒子の除去も効果 的ですが燃料による元からNOx・黒煙を絶つ方式も浮遊粒子物質対策として検討すべきとおもうがどうか、お聞きいたします。

 県では広く情報収集に努めているところであるが、来年度から環境省で始まるこれらの燃料についての調査の評価を待っているところである。

 

 また東京都は首都高速を通 過する大型ディーゼル車から一台六百円の通行税をとり、その予想される税収百五十億円を粒子物質の浄化装置の助成に充てるという法定外目的税について検討していると聞いていますが、東京に隣接した千葉県においては、この影響があるのではないかと考えます。特にこの目的税をかわすように大型ディーゼルトラックが、大型ディーゼル車の通 行税のない千葉県により多く入ってくる可能性があり、大気汚染が進んだり、また東京都は湾岸道路でも首都高に入らず千葉に抜ける車には税をとらないようにしており、交通 に渋滞等の支障があると予想されるが、県警としてはこの影響についてどのように考えるのか。また、県としては、交通 渋滞により大気環境にも影響を及ぼすことが予想されるが、どのように考えているのか、お聞かせ願いたい。

 警察としては「千葉県ディーゼル自動車排出ガス対策懇談会」における検討結果 を踏まえ、交通状況の変化に対応した交通対策を実施して参りたいと考えている。また、東京都の高速道路利用税が実施された場合に影響が懸念される地域については、自動車排出ガス測定局における監視を今後とも続けていきたい。

 

 また同様な目的税は、広域で行うことにより隣接県を含めたバランスある規制となると思う、その意味で十分隣接県と話し合っていくルールがあってしかるべきと思うが、この東京都の目的税について合同で設置する等の話し合いはなされたのかどうかお聞かせねがいたい。なお、今後、今回の目的税のような対策を検討するに当たっては、隣接都県でバランスのある措置が取られるよう、関係都県による事前調整をルール化することを近隣都県に強く働きかけることを要望しておきます。

 事前に合同での花市内の場はもたれず、実施についての具体的内容、創設時期等は未定であると聞いている。